2種類のMBAランキングの比較/手堅いビジネススクールはどこか?(2017/6/20時点)
2種類のMBAランキング~Financial TimesとThe Economist~
ビジネススクール受験を考え始めたら、とりあえずどういうスクールがあるのかの調査を開始すると思います。そのとき最初に頼りにするのがMBAランキングだと思いますが、世の中に出回っている海外MBAランキングの中で、ヨーロッパやアジアのスクールまで含めてカバーしているものは私が知る限り2つだけです。
英Financial Timesのランキングと英The Economistのランキングです。
リンク先を見ていただくとわかる通り、それぞれ独自のウェイトのかけ方をしているため同じ学校の順位が2つのランキングで大きく違うということが頻繁に起こります。
たとえば、それぞれのランキングのトップ20を比較してみるとこんな感じ。
※The Economistは最新版が2016なので、2017年度版は変わるかもしれません。
そうなると当然「どちらのランキングを参考にしたらいいのか」という疑問が出てきますね。私の意見は「せっかくなのでどちらのランキングも参考にしたら」です。
とはいえ、これら2つのランキングをわかりやすい形でまとめた資料は私の知る限りほとんど存在しません。なので作ってみました。
ランキングに顔を出している学校の数は?
それぞれのランキングのトップ100をプロットしてみると、チャート上に出てくるのが75校です。これらの学校は「どちらのランキングにも出てくる上位校」と言えるでしょう。この上位校を中心に詳しく見ていきましょう。
逆に、片方のランキングにしか出てこない学校は100 + 100 - 75 x 2で50校なので、トータル125校がどちらかのランキングに載っていることになります。。
2つのランキングでは、学校のランク付けに相関があるのか?
正の相関があると言えそうです。
地域ごとに見るとどうか?
アメリカ
綺麗な正の相関が見られます。ハーバード・スタンフォードを頂点とする大学の序列が綺麗に整っており、ビジネススクール大国としての円熟を感じます。
ヨーロッパ
こちらもある程度は相関がありそうですが、「どちらかのランキングでだけ上位」という学校がけっこうある印象を受けます。Financial Timesの2017年度ランキングで5位のCambridgeなどは、The Economistのほうでは62位だったりします。
アジア太平洋
2つのランキング双方で上位、という学校がほとんどありません。特にFinancial Timesのランキングで2017年度11位に食い込んでいるCEIBSは、The Economistの2016年度版では圏外です。
双方のランキングのトップ30に絞ると?
全体
アジア太平洋やカナダ・中南米の学校が全部消え、アメリカとヨーロッパだけ残ります。学校数で言うと20個。アメリカ15、ヨーロッパ5。
アメリカ
Stanford, Harvard, Chicago: Boothが圧倒的なトップ校のようですが、この中にある学校は十分トップ校と言えるのではないでしょうか。(すみません、アメリカのことよくわかりません)
ヨーロッパ
INSEAD(フランス)、IESE(スペイン)、IE(スペイン)、LBS(ロンドン)、IMD(スイス)の5つが「安定して高評価」のようですね。
まとめ
とりあえず、それぞれのランキングのトップ30に入っている学校を選んでおくと「両親に学費を借りにいくときに説明しやすい」のは間違いないと思います。私も進学先のIEのランクが高かったことで大変助かりました。
とはいえ、スクールビジットをしてみるとわかりますが、どの学校にもカラーやカルチャーがあり、求めている人物像も明確に異なります。必ずしもランキングの高い学校が「良い学校」とは限りませんし「成績的には狙えそうだけど自分には合わないな」ということが起こりえますし、私にも起こりました。
以上、何かしら参考になる内容になっていたら幸いです。
最後に
これからビジネススクール受験を目指そうかな、という方で質問・相談などがある場合、お気軽に連絡いただけたらと思います。keidgi@gmail.com宛でも、ツイッターアカウント宛でも大丈夫です。